【モンステラの育て方】普段の管理、冬場の管理、剪定方法など

観葉植物

モンステラは独特な見た目が美しいだけでなく、育てるのが簡単で成長も早いという大きな魅力を持ち合わせています。

特に、暑さ・寒さ・乾燥・暗い場所に対して、ある程度の耐性を持っているため、多少誤った育て方をしても枯れにくく、園芸初心者にもおすすめの観葉植物といえます。

しかしいくら丈夫な植物とはいえ、元気に見栄え良く育てるためには、適した管理方法や手入れが必要になってきます。モンステラの育て方や栽培のコツを理解し、大きく美しく育ててみてください。

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モンステラの置き場所

モンステラは耐陰性があるため、強い日照を必要としません。むしろ、夏の直射日光のような強すぎる光に当てると、葉焼けを起こして茶色く焦げたようになることがあります。

そのため、モンステラは室内の明るい場所に置くのが望ましいです。直射日光が差し込むような場所では、レースのカーテン越しに光を当てるなどして、少し遮光するようにしましょう。

また、モンステラに限らず、多くの植物は風通しの良い場所を好みます。風があると病害虫の予防にも繋がるため、できるだけ風の入る窓辺で管理するのが良いでしょう。

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暗い場所で育てていると、葉柄[ようへい](茎から葉の根本までの部分)が間延びして垂れてきます。これは日照不足のサインですので、明るい場所に移動させましょう!

モンステラの水やり

乾燥に耐性のあるモンステラであれば、根腐れ対策として、土を乾かし気味に育てるのが無難だと思われるかもしれません。しかし、そのような育て方は、時期によってはリスクを伴います。

土の乾きにくい冬場、乾かし気味に育てるのは良い対策といえますが、5月~9月の生育期はとても成長が早く、水をよく吸うため、土の乾きは非常に早いです。そのような時期に乾かし気味に育てていると、気温や湿度の微妙な変化で水切れを起こす可能性がでてきます。

生育期に水切れを起こしてしまうと、葉先から枯れてきたり、成長が停滞したりするため、土の表面が乾いたらすぐにたっぷりと水を与えるのが良いでしょう。

モンステラには葉水も効果的

モンステラは、どちらかというと湿度のある場所を好むため、葉が乾いてきたと感じる場合は葉水[はみず](霧吹きなどで葉を濡らすこと)を行うのが効果的です。

葉水は、葉先の枯れ防止や害虫の防除にも繋がるため、できれば1日に1回くらいの頻度で行うと、葉を良い状態で長く楽しむことができます。

モンステラのグッテーションとは

モンステラを育てていると、葉の表面に水滴が出てくることがあります。これはモンステラだけでなく、サトイモ科の植物によく見られる現象でグッテーションと呼ばれています。

グッテーションは、植物の葉が水を蒸散する量よりも、根から吸い上げた水の量のほうが多い場合に起こり、不要な水分を外に排出することで起こる現象です。

しかしこれは、水のやりすぎというわけではなく、水を与えた日にはよく起こる現象ですので、心配するようなことではありません。逆に、グッテーションを防ごうとして水やりの量を少なくすると、水分不足になってしまうこともあるため、あまり改善して防ぐようなものではないのです。

そのため、対策としてはグッテーション自体を予防するのではなく、モンステラの周りに濡れて困るものは置かないようにするのが良いでしょう。

グッテーションは、モンステラ自体に悪影響を与えることはあまりありませんが、葉の上に水滴が残った状態で強い光を浴びてしまうと、水滴がレンズのようになり、水滴の部分だけ葉焼けすることがあります。

その場合は、光が強すぎない場所に移動させるか、葉の水滴を拭き取るのが良いでしょう。グッテーションは夜の内に起こりやすいため、朝に拭き取るだけでも効果的です。

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葉に水滴が付いていなくても、モンステラは強い光が苦手ですので、直射日光の当たらない場所で管理してさえいれば、拭き取る必要はないと思います。

モンステラの肥料

モンステラを植える際には土に元肥[もとごえ](植物を植える前に土に混ぜ込む肥料)を入れますが、生育期にはさらに追肥[ついひ](肥料を追加すること)を行います。

モンステラは比較的に肥料を好むため、他の観葉植物よりも若干多めに与えるのがポイントです。

ただし、肥料を与えると草体はグングン大きくなりますので、置き場所の関係上、あまり大きくしたくない場合は分量を控えめにすると良いでしょう。

モンステラの冬場の管理

モンステラの冬場で特に注意すべき点は、温度・水やり・肥料です。上記の管理方法とは大きく異なってきますのでご注意ください。

モンステラの冬場の置き場所

春から秋にかけ、モンステラは窓辺などで管理するのが理想的ですが、冬の窓辺は温度が低くなりがちです。

できるだけ10℃以上の暖かい室内で管理するようにしてください。(ただし、冬も光合成は行っていますので、明るい場所が望ましいです。)

モンステラの冬場の水やり

モンステラを植えている土は、少し乾燥気味に管理しましょう。

モンステラなどの観葉植物は、冬場の寒い時期にはほとんど成長せず、水の吸い上げもわずかです。そのようなときに水やりの頻度が多いと、土の内部が乾きにくく、湿った状態が続いてしまいます。

土が常に湿っていると、根腐れを起こしたり、耐寒性を落としたりする原因となるため、冬場の水やりは土の表面が乾いて2~3日後くらいを目安に行うのが良いでしょう。

モンステラの冬場の肥料

寒い時期の肥料は与えないようにしてください。加温した温室のような場所以外では、冬に肥料が必要になることはまずありません。

特に、冬の寒い時期にグッタリしているからといって肥料を与えてしまうと、さらに弱らせてしまう可能性が非常に高いです。

そのような場合は肥料よりも、気温、日照、過湿、乾燥、根腐れ、根詰まりを疑うようにしてください。

モンステラの剪定

モンステラが大きくなりすぎた場合は剪定[せんてい](切って形を整えること)をしましょう。大きな植物をバッサリと切るのは可哀想な気もしますが、大きくなりすぎて管理ができなくなるのはもっと可哀想です。思いきって切るようにしましょう。

不要な葉は、茎に近い葉柄の付け根付近で切り落とします。茎に残った葉柄の付け根部分は無理に取らず、時間が経つと枯れるので、そのあと綺麗に取り除くようにします。

茎から切る場合は、節[ふし](葉柄が生えていた横線の入った部分)と節の丁度中間あたりで切ると良いです。節のすぐ上には新しい芽が出てくる部分があるため、その部分は傷つけないようにカットしましょう。

剪定後は、葉が一枚も無い状態になってしまっても大丈夫です。茎や根がしっかりしていれば、また新しい芽が出てきます。ただし、剪定によるダメージは当然あるため、バッサリと切り詰める場合は、十分なダメージの回復が見込める4月~7月くらいの時期に行うのが良いでしょう。

切り離した方の茎は、挿し木や茎伏せで増やすことができます。

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ちなみに、一般的なモンステラの場合、基本的に茎は1株に1本となります。天芽を切っても脇芽が2本伸びて二股に成長することはほとんどありません。剪定後、2つ以上の芽が出ることはありますが、成長するのは基本的にその内の一つのみのようです。

モンステラの気根

モンステラは茎や葉の他に、気根[きこん]と呼ばれる太い根を地上部から出します。これは他の木などに着生するためのものですが、土の中に入ると通常の根の役割も果たすため、不用意に切ると生育に支障が出る場合もあります。

しかし、鉢から出て伸びている気根は邪魔になる上、土に入るまでどんどん伸び続けてしまいます。そのような場合は、無駄なエネルギーを使わせてしまうため、土の中に入れるか、根本から切ってしまったほうが良いです。

根本ではなく途中で切ってしまうと、切り口の脇から複数の気根がまた生えてきますので注意してください。土の中に入っていない気根は、根本から切り離しても生育に支障はありませんので、早めに処理するのが良いでしょう。

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…とはいえ、気根があることで格好良く見えることも多く、見た目を害するものばかりではありません。気根を上手く使ったような仕立て方も面白いと思いますので試してみてください!

モンステラの植替え

モンステラは環境が良ければ成長が驚くほど早いです。デリシオーサの幼苗[ようびょう]であれば、1年で草丈が3倍~4倍の大きさになることもあります。

しかし、その分だけ土の中の根も大きく成長していることを忘れてはいけません。何年も放っておくと、鉢の中いっぱいに根を張って根詰まりを起こし、うまく水や養分を吸えなくなってしまいます。

できれば、大きく育った次の年の春には植替えを行い、次の生育期に備えるのが望ましいです。一回り大きな鉢を用意し、根をほぐした状態で新しい土に植えるようにしましょう。

植替えの時期は、根のダメージが回復できる4月~8月くらいに行うのが良いでしょう。それ以外の時期に、どうしても植え替える必要がある場合は、根をほぐさず、傷つけないように慎重に行ってください。

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植替えを行っていない鉢は、鉢から取り出すのが非常に困難になりますので、最低でも2年に一度は植替えをしたほうが良いです。ひどい場合には鉢の中で根がギチギチに詰まり、内圧で鉢が割れてしまうこともありますので注意してください。

モンステラの支柱

モンステラは大きくなりすぎると、自分の体重を支えきれずに倒れる場合があります。葉柄がバラバラに広がり、バランスが保てなくなることもあるようです。

そのような場合は支柱を立て、草体を安定させると良いでしょう。支柱は、普通の細い緑のものでも問題ありませんが、ヘゴ支柱ココスティックなどを使うと見た目も良くなるのでおすすめです。

支柱を鉢に深く刺し、支柱と茎を麻紐などで軽く結ぶようにします。結び方は、支柱と茎を合わせて結びつけるだけでも良いですが、支柱と茎を8の字にクロスさせるようにして結ぶと、負荷がかかりにくくなり、左右にも動きにくくなります。

支柱は鉢の真ん中に一本立てるだけで安定する場合も多いですが、細い支柱は支柱ごと倒れることがあるため、そのような場合は三本の支柱で三角錐をつくるように立てると良いでしょう。

まとめ

モンステラを元気に育てる方法について詳しくお伝えしましたが、必ずしも完璧な環境を整える必要はありません。

基本的には、明るい場所で管理し、水やりの頻度にさえ注意していれば、すくすくと育ってくれる場合がほとんどです。

また、モンステラは病害虫にも強い丈夫な植物ですので、今までに植物を育てたことがない方でも安心して育てられます。ぜひ、モンステラを大きく美しく育ててみてください。

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